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スパルタカス [DVD]

 あのスタンリー・キューブリック監督の歴史物。BS2でやってたから見入ってしまった。
 前半は奴隷として採掘場で働かされていた主人公スパルタカスが剣闘士商人に買われ、グラディエーターになり剣の腕を磨き、ふとしたチャンスを見計らって脱出し、奴隷を解放して仲間にいれ、7万もの軍を作っていくサクセスストーリー。この前半の爽快感は異常。ただのアクション物として相当楽しめる。前半は誰にでもお勧め。王道すぎて先が読めるのはご愛嬌。修行→ピンチ→勝利。しかしローマ市民より奴隷のほうが多いって、そりゃ反乱されるわな。昔の映画だからインターミッションが入るんだけど、勝利のあとスパッと切れてインターミッションに入るのは今の映画じゃ味わえない感覚。変に勝利を味わうシーンが入るより、間奏が流れるだけのほうが余韻をじっくり楽しめた気がした。
 前半の王道サクセスストーリーとは打って変わってスパルタカスが鎮圧されていく話。話の移り変わりより心理描写中心。スパルタカスが何でここまで戦ってきたか、何を考えているか、何をやりたいのかを、じっくりと見せていく。ちょっとアンパンマンのマーチが頭をよぎった。なんだか最後は自己犠牲にあふれかえってたし。アンパンマンとは違って持ってないものがたくさんあったから、こんなにポジティブには生きられなかったのがまた切ない。
 切ない終わり方をしたんだけど、スパルタカスの生き様は一本筋が通ってて、なんともいえない後味だった。スパルタカス最高、かっこよすぎ。