移転しました。新しいエントリはこちらの「今日勉強したことをつらつらと」へ

隠された記憶

 ミヒャエル・ハネケ監督の隠された記憶 [DVD]

 タイトル通り色んなものが隠された映画だった。自宅の玄関の人の出入りを盗撮している等、意図不明な数本のビデオテープや絵が送りつけられ、それに翻弄される人々の話なのですが、犯人は最後まで隠されたまま、動機も犯行方法も隠されたまま、人間関係も隠されたままの作品。全てが隠されていて、各自で考えてねってタイプの映画なんだろうけど、答えはないとも思えなかった。内容が薄いわけでもなかったし、ヒントは各所にちりばめられているようだったし。まだ一周しか観てないから結局わかんなかったんだけどね。
以下ネタバレ
 ジョルジュは嘘ばっかり言っている。ビデオがまた届いても友人には何もなかったと言い、マジッドの家に行っても空き部屋だったとアンに言い、自分の番組でも故意に捻じ曲げるような編集を行う。徹底して嘘をつき続けてるから、アンに問いただされて言った事、マジッドを告げ口で追い出したことも疑わしい。おそらく、マジッドが血を吐いたという嘘の告げ口をしたことが嘘で、マジッドは血を吐いたんだろうと思う。送られてくるビデオテープに巻いてある絵の首をはねられた鶏も、ジョルジュの夢に出てくるから真実だろうし、血を吐く子供の絵もあったし。

 といっても犯人は検討すらつかなかったし、ジョルジュが嘘つきとかを踏まえてもう一度みてみよう。せっかくDVDなんだから。