移転しました。新しいエントリはこちらの「今日勉強したことをつらつらと」へ

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い

 天才が集まる島に集まった12人の間に起こる殺人事件の話。
 やられた。
 フィクションで天才を描くには、それ以上の天才でなければ描けないと思ってました。また中途半端な天才の話かと思ってしまいました。
 5人の天才と呼ばれる人たちが招かれた。4人は何らかのエキスパート、占いだったり絵描きだったり技術者だったり料理人だったり。こいつらを描くには極端に言えば「超すごい」って言っちゃっえば、小説なんだからその通りになるんだけど。1人はただ頭がいいだけのいわゆる天才。ただの天才は経歴を並べるだけじゃ説得力が無いし、頭が良いストーリーを並べようとしても作者の能力以上の発想はできないから、最高でも普通の天才だし、人間離れした「超すごい」天才としてみせられない。そう思ってたし、実際途中まで、途中というか最後までそんな感じで進んだ。
 でも最後の最後でやられた。天才は天才として描けないと思ってたからやられた。いろいろとやられた。
 僕もいーちゃんと同じく、ずっと手のひらの上だったのか。